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小室淑恵さんワーク・ライフバランスセミナー(2009/7/8)@弊社内

弊社の労組が小室淑恵さんのセミナーを7月上旬に開催してくれました。素晴らしい!よくぞやってくれました。
少し前の講演ですが、mixiから転載しながら所感を述べたいと思います。

■なぜいま日本社会にWLBが必要か
社会にでて今年で11年目になります。務めたことがあるのは今の会社だけなので、他の企業がどのような状態で仕事をしているかはわかりませんので無責任なことは言えません。また、限られた職場経験しかありませんので、自分の経験から会社全体を評価することの危険性は認識しています。

しかし、今の会社は伝統ある製造業であり、また社会的にもそれなりに大きな規模を持つ企業である為か、やはり過去の高度成長のまま時間が止まってしまっている会社であることは間違いないという実感があります。

オフィスは古い島型対向式のままである管理主体のレイアウト、また全社からの強力なガバナンスによって奪われる自由な発想。紙書類や古い基幹システムといったレガシーオペレーションに翻弄される現場。力技で乗り切る業務体制・・・右肩上がりでここまで来てしまったことが、成長を止めることに更に拍車をかけているとさえ感じます。

このような状況であっても、悲観することなく前を、そして高みをどう目指すのか、そのためのライフの充実と確固たる意志をどう実現・体現するか、この辺が個人的にはテーマかなと思っています。

■ワーク・ライフバランスの社会的ニーズ
出生率の向上をただ狙うだけでは、年金制度維持のためにはほとんど意味がないのだということにまず驚きました。もちろん複数人子供を産めば結果としてプラス方向には持っていけると思いますが、同時につきつけられた収入と養育費の関係1:1.3という現実・・・子供がほしくても経済的に余裕がないというのは、本当に実感できるところです。

勝間さんも言っていたことですが、日本はとにかく子供に対して税金が使われなさすぎる。高齢者に対しての費用に比べて、未来を託す新たな若い命である子供たちに対してはさっぱりなのは本当に何故か。「高齢者向けの支出を減らせ」と言っているのではなく、無駄な支出をなくして子供に回してほしい。「あの金で何が買えたか」というベストセラーがありましたが、「あの金で何人養育できたか」という試算があってもいい。子供に対する支出や施策に本気でない国というのは、未来をあきらめている国という言い方だってできるのではないかと思います。

最近は「第三子出産に一時金」という施策を打ち出した企業や自治体がありますが、国・企業の双方からこのような取り組みが本格化してくるとうれしいですね。弊社も扶養手当がなくなって久しいですが、そんな企業にも将来はないでしょうね。「仕事以外の要素で収入に差をつけるのは不公平だから」というのが企業側の論理ですが、「年金の払い手を養育している労働者」とそうでない労働者とを公平に扱うからこそ、むしろ逆の考えになってほしいところなんですが・・・

一方で「日本女性は相対的に働いてもいなくて出産してもいない」というデータ。家に入れば出生率の向上につながっているかと思えばそうではなかったという事実。欧米の方がワークシェアリングの考え方が浸透していたり、職業のジェンダーフリー化が進んでいるから当然と言えば当然なのでしょうけれどね。

「女性は家に入ることが幸せだ」ということが行政から意図的に流布されたといっても過言ではないという点も興味深かった。恥ずかしながら自分自身もそのような考え方出来てしまいましたし、子供が小さいときほど母親がそばにいたほうがよいという考え方で育ちました。

しかし、少し乱暴な言い方になりますが「家で育児ストレスをかかえた母親に養育されて子供にストレスがたまる」ことよりは「保育園で子供同士エネルギーを発散して楽しく遊ぶ」ことの方が、子供にも母親にもWin-Winになるということなのでしょう。
子供の数は減る一方、しかも子供のストレスはたまる一方・・・なんという国になってしまったのかと愕然としてしまいました。

■ワーク・ライフバランスの企業的ニーズ
確かに職場で身の回りを見ても、女性の管理職は少ない上に家庭像をイメージできる方は更に少ない。ロールモデルとしては絶対数が本当に「無い」といっても過言ではない状態です。おそらく製造業は古い男社会であり、華やかなイメージからは遠いのは間違いないでしょう。しかし、改めて見返してみるとその少なさを再認識します。

今の部門に移ってから外を見たり触れたりする機会が格段に増えたので、世の中には働いている女性がそれなりにいるんだな、ということについて実感としてつかめるようになりました。そもそも弊社のように販売機能を持たない企業は、自社の中で業務の全てが完結してしまうということ。また加えて本社も東京の端っこにあったり、事業所も山の中という状態であって、まったく世間ずれしてしまっているのです。常識として女性の働き手が多いということはわかっていても、その実感がない為に具体的なイメージを持てないでいる社員は、かなりいるんじゃないかなあ。

こんな状態にあるこの会社は非常に危ないと思う。最近は本当に管理・制限だらけ。毎月のように内部監査があるという非常に付加価値を生まない状態。ホワイトカラーだけではなく、R&D部門にも及ぶ画一化。クリエイティブな発想が生まれるはずもない。

そしてこの企業ニーズのパートを聞いて改めて痛感した「妻を専業主婦として家庭に閉じ込めていること」の罪悪感。四年制大学を出てしかも成績も優秀だった彼女を、家庭にとじこめていることの責任は自分自身にあるのであって、その責任の大きさを再認識。冷や汗が出ました。

■明日から手のつけられる具体策
外部の人と話すと途端に専門用語が通じなくなるので、本当の意味でのプレゼンテーション能力が身に付く、というのは去年の丸善でも聞いた話。自分で言うのもなんですが、社内でも「プレゼンテーションがうまい」と呼ばれている自分も、勉強会や異業種交流会などで外の人と話すと色々とボロが出るんだろうなあと思います。これは二年間マンションの理事会活動をしていて痛感したことの一つでもあり、やはり井の中の蛙だなと思っています。

思い立ったが吉日ということで、早速後輩と朝メールを翌日からスタートさせました。しかしなかなか夜メールで振り返りを行うところまで行けなかったり、色々な業務に気が散ったりと、うまく使いこなせていないです。軌道に乗るまではもうすこし継続してみる必要がありそう。ですが、にかっ月以上たった今でもしっかりと継続できています。

■質疑応答
ちなみにこのセミナーでも最後に質問を投げかけました。

「製造業は製品ライフサイクルが年々短くなっており、設計や評価・生産・販売が非常にタイトな日程で進行している。この中でなかなかWLBを重要視することが難しいけれど、そこに何か一石を投じるような言葉をいただけないか」という内容です。

この問いかけに対しては・・・

「製品のライフサイクルが短くなっているのは確かだが、そうであっても売れないものを作っても意味がない。この売れるものを作るという意味でも、社員の多様性が大きな意味を持つ。その意味でも、WLBの考え方を現場に浸透させることが重要だと思う。」

こういった回答でした。予想通りといえば予想通りでしたが、「売れないものを作っても意味がない」というのは確かに真理。利益を上げ続けて発展する為には社員の多様性こそが重要なのはその通りですね。

ということでまた強い刺激を受けた2時間。本当に濃い内容でした。

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