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大串亜由美さん出版記念講演(2009/9/10)@丸善丸の内本店

職場の勉強会仲間とともに参加してきました。一言でいうと、「完全に術中にハマった」という感じ。悪い意味ではなくて、終始会場を掌握し続けた大串さんの素晴らしいミニセミナーの世界に感激しました。さすが研修女王。

CAWVUHBN今回は、新刊である「ピンチに慌てず、チャンスを創る 82のゴールデンルール」の出版記念講演&サイン会でした。全体の構成は2時間で、それぞれが1時間ずつ。あっという間の1時間でしたが、内容はとても濃かった。しかもこれが書籍の購入費用1365円だけで体験できたのですから、素晴らしきコストパフォーマンスです。手元に書籍も残るし。

実際、この講演会があることを知って、整理券を獲得するために丸善丸の内店でこの書籍を買おうと店頭でパラパラとめくってみたときには「これはもしからしたら内容が薄いかもしれないな」と思っていました。購入してからもその日の帰り道ですぐ読み終わってしまったので、正直そういう先入観がある程度はありました。

ただ、会場に大串さんが現れたときのカリスマ性や通る声、口調の力強さを体感し、あっさりと先入観はぬぐえましたね。
また作家ではなく研修を生業としているので「ミニセミナー形式」にしますとのお話がありました。研修ですから、参加型・実践型。実際話を進めていると隣の人や後ろの人と45秒から2分程度の短い時間でアウトプットし合う場が何度も設定されました。回数は覚えていません。そのくらい口に出して話をしました。この体験もおもしろかったですね。先日の勉強会のような感じでした。

■ピンチを克服したいのか?チャンスを捉えたいのか?
冒頭はこんな問いかけでした。書籍のタイトルが「ピンチに慌てず、チャンスを創る」だからなのですが、この質問の時点ですっかり会場は大串さんによって掌握された間がありました。導入の巧さに感服。

■自己分析
「自分の得意なこと・苦手なこと、そして好きなこと・嫌いなことを思い浮かべてください」という問いかけからスタートしました。そしていきなりお隣とのディスカッション。結果をシェアし合うのです。

僕は得意:IT、苦手:計画性、好き:ディスカッション、嫌い:ネガティブなマインドという答を。今振り返るとイマイチな感じですが。お隣の方のご意見も伺いました。

■一流とは何か?
そして続けざまにお隣とのディスカッション。
「レストランでもホテルでも、一流と合格、または合格と不合格を分けるものは何でしょうか?」という問いかけでした。書籍を読んでいたので大串さんの分類は理解していた上ですが、やはり一流には「安心感」があるのかな、と。そして不合格では「不安」をいだく。こうしてみると、合格というのは結構期待値の低い定義付けなのかなと思ったりもしました。

その後大串さんの口から語られたのは、書籍にもある以下の分類。
不合格:マニュアル無視・不正解・(個性ではなく)クセが強い。
合格:マニュアルを覚え、守る・正解があるが、皆同じ。
一流:マニュアルを理解して、使いこなしている。同じことをしても正解は一つではなく、個性がある。

■Self-Confident
一流を目指す最初のステップとして、Self-Confident。完璧を求めず、あるがままの自分を受け入れる。I am perfect as I am.そして、他人についても完璧を求めず、あるがままを受け入れる。You are perfect as you are.

他人と比べるのではなく、ちょっと前の自分と比べるのが大切とのことで、ここでまたディスカッション。「数年前・数ヶ月前の自分と比べて、こんなところが良くなった・こんなことができるようになったということはありますか?」というもの。

僕は以前も書いたように「愚痴を言わなくなった」ことをあげました。愚痴を言わなくなって、見えてきた世界があるということを伝えています。一方後ろの方は「より本を読もうという意識になっている」とか「朝ジョギングをする習慣が続くようになった」という話を伺いました。朝のジョギングって自分もやりたいけれどなかなか実現していないので、素直にそういう習慣が継続できていることが素敵だなと思いました。こう思うことがアサーティブかな?

ディスカッション後のフォローとして大串さんは「たまには自分の成長をこうやって声に出してみることが大事」とのこと。子供の頃は通知表があるけれど、大人になってからはなかなかそういう機会がない。こうやって自分をほめてあげることが大事みたいですね。

■失敗を恐れない
「壁を乗り越えようと思うのは格好悪くないですか?」ということをおっしゃっていました。「壁は乗り越えようと思うのではなく、どこかに必ずドアがあって『通り抜ける』ことができるはず」という考え方です。

結局は思い込みが邪魔をしているのだという話です。思い込みには「正しい思い込み」と「悪い思い込み」があって。前者は自分の自信を高める為にも必要な思い込みだと。しかし後者は「これって迷惑?」というブレーキ型のものと、「こうすべき!」というアクセル型のものがあって、これらどちらもマズイ、と。

またここでディスカッション。「あなたの中に悪い思い込みはありませんか?」という問いでした。僕は「長いこと同じ仕事をしていると、仕事の範囲を決めつけてしまいがち」という話をしました。自分たちの限界を設定してしまうと、その先の組織や仕事としての成長がないと思っています。

この問いに関してはある女性が大串さんにあてられておっしゃっていた内容が興味深かったですね。「自分は仕事のキャリアも長いので、もしかしたら若い人達に怖がられてしまっているんじゃないか」というものでした。なるほど、確かにそうですね。ちょっと違うかもしれませんが「相当なオッサンだと思われてしまうことを恐れて若い女性社員となかなか話せない」という悩みを持っていたりするんですが、それと重なりました。

■一流の見極め
自然・リラックス・落ち着いて。しっかりと準備を重ねた上での3ポイントであって、準備が十分ではない時には達成できない。また、事実と意見(または感情)をわけて伝えることが大事という話です。

■見方を変える
課題や問題、そして苦手や不得手なことに直面した場合の対処方法として、「リフレーム」と「ヘリコプタービュー」が紹介されました。どちらも見方を変えることがポイントである点は一緒です。

リフレームは、角度を変えること。苦手だと思っていることも、反対側から見ると得意なことやチャンスと紙一重であったりする。苦手なことは克服すれば大きなスキルになったり、また思い切って部下に任せれば、部下の成長にもつながるし、自分のマネジメント能力をつけることにもつながる。やはり、どこかにドアがあるんですね。

一方のヘリコプタービュー。これは高さを変えること。真上に上がってパノラマで見てみる。ヘリコプターは真上に上がれるということがポイントになっています。ジェット機だと上には上がるものの、上がってしまうと自分のいた場所が見えなくなってしまうということで、ヘリコプターなんですね。なるほどなるほど。

ここでまた隣の人とディスカッション。冒頭で挙げた自分自身の苦手なことや嫌いなことを、リフレームやヘリコプタービューで見た場合どうなるか、というものでした。

これは後の質疑応答での内容ですが、とある参加者の方が「プレゼンが苦手」という話をしていました。これをリフレームでご本人が「指摘を受けたとしても、自分の人格に対する指摘なのではないので内容の充実ということだと思う」とコメント。これに大串さんも「自分がしゃべるのが苦手であれば、参加者にしゃべらせるという手もある。また聞き役に徹するということも言える」ということを追加でコメントしていました。

■ピンチに慌てない
失敗は「忘れる」のではなく「引きずらない」ことの方が大事。自分は忘れたとしても相手は覚えているので、「忘れる」というのは無神経。しかし、引きずらないでチャンスととらえ、プラスαを付加しながら挽回できることが良い。

実際がこれが難しいですけどね。なかなか気持ちを切り替えられないというか。失敗を直視しないから忘れようとしてしまうのかもしれません。

■チャンスを創る
ご自身の異動経験を引き合いに、このチャンスということをうまく説明していました。自分としては不本意であったとしても、全くできないと思う人に対してチャンスは巡ってこない。むしろ、「選ばれた」と考えるべきだと。見ていてくれていて、チャンスを与えてくれた人の目を信じよう、そしてその期待に応えよう。という考え方でした。

■自分らしらを活かす:合格から一流へ
配慮はするけど遠慮はしない。遠慮が「ブレーキ」だったり「余計な表現」だったり、まさに思い込みであるのに対して、配慮は相手キチンとうけとめた上での行動であるからですね。誰に対してもベストを尽くす一方で、全員からすかれることを求めない。また、アドバイスは素直に聞いた上で、使うか否かは自分で決める。「滅私奉公」から「活私貢献」へという言葉でセミナーが締めくくられました。

■所感

  • 初対面である隣や後ろの人と話をするということは、やはり自分のプレゼンテーション力を問われているのだと思う。企業のコンフィデンシャルもあるのですべてが語れないし、表現を選びながら話しているので、なかなか難しい。普遍的な言葉で端的かつ的確に話す力を更に強くしなくてはいけない。
  • 結局のところ、「清々しく生きなさい」ということなんだと思う。 自分自身に対して卑屈にならずに自分をしっかりと励ましてあげる。そして他人に価値観を押しつけず配慮して行動する。
  • そして余裕というかゆとり。焦ると視野が狭くなるので余計に悪循環。余裕をもっていればやはりピンチにも慌てないし、失敗を直視できるのでチャンスにも変えられるということかも。

やはり著者の方にお会いできるというのはとても素晴らしいことです。エネルギーをたくさんもらいました。

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