講演会・セミナー所感

『本とつながる 本でつながる』〜Discover 25周年記念イベント〜(2010/09/03)@恵比寿

discover 少し前の話になってしまいますが、ディスカバー21社の創立25周年記念イベントに参加してきました。本当に楽しい時間で、あっという間の夢のようなひと時を過ごしました。楽しかった!

■開始時間ぎりぎりの会場入り
当日は職場をそそくさと後にしたものの、眼鏡の調整で銀座に行った後に会場である恵比寿へ。開始時間を少し割り込んでの到着でしたが、受付で築地王小関さんkumadaiさんと遭遇。なんだかEvernoteの時と同じような展開でスタートしました。

会場へ移動すると既にテーブルを取り囲んで自己紹介がスタートしていて、その流れには乗り遅れてしまった私・・・しかし早速お会いした美崎栄一郎さんと小関さんと共に会話を始めました。美崎さんに「痩せました?」と言われ、胴回りに気を使っている私としてはちょっと誇らしげな気持ちに。

■小宮さんの乾杯で開宴!
そうこうしているうちにD21社から上梓している著者の方々がステージ上に集合。お一人お一人紹介されていました。このうち何人かの方々は何らかの機会にお会いしていたものの、そのほかのほとんどの方々は初見。

そしてそのまま小宮一慶さんの陽気な乾杯で開宴し、そこからはほとんどの時間をネットワーキングに費やしました。

■お会いできた方々
著者の方々の中では、「「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!」の池田千恵さん、そして「合格力コーチング」の江藤真規さんに御挨拶できたことが本当に嬉しかったです。「カリスマ同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳」の関谷英里子さんにはお会いできませんでしたが、次の機会に期待しましょう。

また、このほかにもお会いしたかった方々や、様々なご縁でご紹介頂いた方々との出会いがありました。これは本当に貴重な経験です。

美崎さんの実践編の取材やら、文房具朝食会やらアソシエの会やら、Evernote Meetupやら・・・と色々なところでお会いした方々が一堂に会している感じで、とても不思議な感覚を覚えましたが、その方々を少しでもつなぐ役割を果たせたシーンもありましたし、まさにこういった交流の場の醍醐味を味わいました。

ただ、御紹介する際に自分の独りよがりにならないような配慮がとても重要だなということに改めて気づきました。日々是修行ですね。

■本当に楽しかった!
著者の方々からのプレゼントが当たる抽選会には惜しくも外れてしまいましたが、(自分の前後の番号が当選するというくらい見事に惜しかったのです!)、また違ったところで運を使おうと思った次第です。

このような場を提供頂いたディスカバー21社には本当に感謝の気持ちです。また、社員の方々も運営に奔走しておられて、おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。まさに本でつながったこの出会いを、これからしっかりと大切にしていきたいと思います。

ありがとうございました! また、出会えたすべての皆様に心から感謝!

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「結果を出す人」はノートに何を書いているのか 実践編発刊記念セミナー(2010/7/4)@大井町きゅりあん

40D_2010_07_07_9999_6先日は美崎栄一郎さんの新刊「「結果を出す人」はノートに何を書いているのか 実践編 」の発刊記念セミナーに参加してきました。

出発しようとしていた矢先に突如降り始めた大雨!自転車をあきらめてバスに切り替えたものの、バスがなかなかやってこない状況で、セミナー開始直後の会場入りとなりました。

ちなみに会場は大井町。会社までもう一歩という駅です。休日の夜なのに出社しているような何とも妙な感覚。

 

■初めて関わった書籍制作プロセス 
美崎さんが「無料ノート術講座やります」とTweetなさっていたのに対し、「行きます!」と手を挙げて参加した3月下旬の勉強会(参考)。これがなんと新刊取材インタビューを兼ねていたという驚きの展開でした。

40D_2010_07_07_9999_4ノートのスキャンの為に今度は出版元のNaNaブックスで再度美崎さんにお会いしたのが5月のこと。そこで6月25日の発刊と、発刊記念のイベントについて言及がありました。

6月25日発売当日には自宅最寄駅の書店に残念ながら並ばなかったものの、翌日同書店で無事に確認。巻末に名前が載っていることだけではなく、自分のケースが掲載れていることがわかり、とても嬉しい気持ちになりました!一緒にいった子供たちも見せてあげたら、ビックリしていましたね。

結構この本は店頭在庫がないようで、携わった身としても本当に嬉しいです。

■発刊記念セミナーはまさに美崎ワールド全開
バスの遅れもあってセミナー会場に滑り込み。既に美崎さんのお話が始まっていました。美崎さんとはこの本の取材でしかお目にかかったことがなかったので、実はこうしたセミナー形式は初めて。

内容はまさに美崎ワールド全開!でした。各書籍の発刊にまつわるエピソードをユーモアたっぷりにお話しいただきました。その中にお子様にまつわるエピソードもあって、自分も親として勝手ながら美崎さんへの親近感が増しました。あれだけ各方面に立ち回っていながら、ご家庭とどのようなバランスをとっていらっしゃるのか、ここにはとても興味があるところです。

■なぜノート術にレベルの差があるのか
これ以外にもさまざまなお話をなさっていましたが、中でも印象的だったのが、以下の二点。

まず一点目は何故ノート術がこれほどまでにレベルの差があるのか、について。

小学校に入ってすぐに使うことになる大きめの方眼の国語のノート。ここにひたすら字を書くことを授業で教わります。文字の練習なので一文字ずつ詰めて書き、びっちりと文字で埋めつくすことをノート術としてまず覚えていくわけです。しかし、4年生くらいになって急に横罫の大学ノートに変わります。そこで特に書き方を習うわけではないので、一斉に我流になってしまう。しかし、「詰めて書く」という小さな時のイメージが抜けていないので、大学ノートにもびっちりと書いてしまう。ここに問題があるというお話でした。

確かに、二年生の息子の国語のノートを見ていても、四角いマスにとにかく文字をびっしり埋め尽くしています。

misaki01 

そして二点目は何故会社支給の文房具を使わず自分で選んだ文房具を使うのか、について。

イチローがマリナーズからバットやグラブを支給されているわけではない、というのはもっともなお話だなと思いました。プロの社会人としてプロの仕事をする。我々も企業で仕事をしているプロとして、道具の選定や管理を自分自身で行うことは当然だ、というものです。

私も会社支給の文房具は一切使っていません。プロの仕事ができているかについてはコメントを差し控えますけれど、やはり道具にはこだわりを持ちたい。知的生産の成果として、自分の筆跡を記す道具ですから、やはり書き味や大きさ、デザインには強くこだわりたいのです。

この話で出たのが色のコーディネートのエピソード。いいアイデアを頂きました。思うところがありますのでまた別の記事に。

■まとめ
40D_2010_07_07_9999_3 書籍の制作過程に関わったのは初めての体験でした。このプロセスに一部でもかかわっていたと思うと、本当に素敵な体験をさせて頂いたという思いです。

会場では同じタイミングでインタビューを受けた方々とさながら同窓会のように再会。書籍内でも氏名は伏せられているものの、取材内容を聞いているので、何とも不思議な気分でした。この場で出会えた方々とも、その後Twitterでしっかりとつながっています。この縁の素晴らしさ。

この書籍のことを全く知らなかった大学の同期生が書店でふと手に取って、巻末に掲載されている私の名前を発見して購入してくれた。そんな嬉しい話も聞きました。

ちなみに当日朝は松戸で文房具朝食会に出席していました。文房具朝食会で初めてお会いした方々とも一部この美崎さん講演会場でもお会いしました。こんな感じがまた楽しい経験となりました。

とにかく、この書籍の発刊プロセスに関わることができたことは本当に幸せでした。美崎さん、ありがとうございました!

また、休日の夜にもかかわらず参加することを許してくれた妻と子供たちにも本当に感謝です。家族に支えられて自分がいる。このことを改めて実感しました。本当にありがとう。

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Microsoft Office & SharePoint Conference 2010(2010/5/28)@東京ミッドタウン

今日はMicrosoft Office & SharePoint Conference 2010に参加するため、午後から東京ミッドタウンへ。本当は午前中に来たかったのですが、業務上叶いませんでした。ということで午後からの参加です。

参加した各セッションのメモと感想を下記の通りだだっと書き連ねます。聞きながらのメモなので、少々見づらいとは思いますが。

なお、各セッションの資料についてはMicorosftのサイトにて公開されていますので、参照して下さい。ただ、MSBCへの登録が必要です。

■A3-1:Outlook2010でさらに進化した次世代ユニファイドコミュニケーション
組織階層アドレス帳や、組織横断の横方向予定管理ビューなどについては、日本の企業文化の需要を反映したものとのこと。

ソーシャルコネクタ

  • 人にフォーカスを当てて情報を集約して表示する。社内外の情報共有基盤での本人の更新情報なども一元化できる。
  • プロファイル写真を表示する機能は早期導入事例のファーストリテイリングでも評判が良いらしい。

OCS14との連携

  • APIで様々なシステムに組み込みが可能であり、ビジネスプロセスのコミュニケーションギャップを生じさせないように工夫できる。
  • Outlook上に表示されたプレゼンスで、コミュニケーションを開始する前に相手の状態を確認できる。
  • プレゼンスの上にカーソルを合わせると表示されるコンタクトカード。メール・インスタントメッセージ・Live Meetingなどのアクションを瞬時にとることができる。
  • インスタントメッセージから音声共有、そしてデスクトップ共有に至るシームレスなデモンストレーション。やり取りした内容はConversation Historyに格納されていく。
  • OCSによるWeb会議のデモンストレーション。Roundtableも登場。Web会議のホワイトボード機能は、OneNoteのインターフェイスに似ている。

Conversation Historyはとても使い勝手がよさそう。Outlookからコミュニケーションが始まり、すべての情報がOutllookに一元管理されていくというのは素敵です。それに写真とプレゼンスの組み合わせはとてもわかりやすく、使い易そう。

ベータを使ってきたけれど、2007→2010のバージョンアップで一番進化したのはOutlookだと思っています。でも、フルに使いこなすためにはExchange Serverが欠かせないんだよなあ・・・

■A3-2:Sharepoint2010早期導入事例
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)社によるセッション。早期導入事例の紹介。

CTC社の社内ポータルの変遷

  • Knouwledge Pocket → CTC Web Desktopを経て、010年7月からSharePoint2010を利用した社内ポータルサイトに移行するとのこと。
  • コラボレーション機能と情報の活用を同時に満たせる製品として、UIも良いSharePointに移行することになった。7月から11月までにSharePointへ統合する。
  • 基幹システム・モバイル端末との連携も図るとのこと。

情報活用ライフサイクル

  • 情報を収集して活用する情報活用ライフサイクル。立場・役割に応じた情報活用ライフサイクルを繰り返している。
  • 収集したデータから洞察・活用へ。しかしなかなか導入推進の効果が表れにくいもの。
  • 目に見える成果が表れないのは、忘れがちな盲点があるから。どのようなシーンで活用するのか?情報を活用するのはだれか?どの情報が必要なのか?どのように支援してほしいのか?そもそもその情報は本当に活用できる状態で存在するのか?これらが人によって違うということ。
  • 種類・粒度・頻度・鮮度・見せ方・レスポンス。情報活用の要は、非構造データの活用と、時間属性・位置属性の活用にある。

Bing Maps

  • 位置情報基盤としてのBing Maps。SilverLightで提供されているため、非常に動きがスムーズ。Google Mapのストリートビューライクな機能もUSから始まっている。
  • Photosynthによるパノラマ写真合成機能も秀逸。
  • SharePointにマッシュアップすることで、位置情報を活用したポータルサイトやダッシュボードの構築。

事例紹介:株式会社JM

  • なおしや又兵衛ブランド。契約店舗は3000点超。
  • 現行のMat@bee Systemを新Mat@bee systemをSharePointで構築。取引先・パートナーとのスムーズな情報共有とコミュニケーションを目指す。
  • Bing MapsをSharepointへマッシュアップしたデモサイト。東京23区を区ごとに塗り分けたり、地図上から塗り分けていく。リアルタイムな現場の状況を、photosynthで登録していく。二次元で撮影しながら疑似三次元化。
  • 各店舗のポータルから、施設概要・予定表・関連ドキュメント・周辺状況・工事進捗状況などを表示。
  • SQL Serverと連携したセルフサービスBIのデモンストレーション。ガチガチにBIをダッシュボードに組み込むと柔軟性に欠ける。PowerPivot for SharePointで組み込まれたSilverLightによるUI。PowerPivotへのシームレスな連携。

業務上もっともかかわりを持ちそうなのがBIとの連携。SilverLightのUIも便利そうな印象だし、組み込んでいく価値はある。特にBing Mapsとの連携は、絶対にSCM情報に使えるはず。この機能は気を付けないと派手さだけが先行しがちだけれど、位置情報と経営情報の連携は使えると思う在庫の状況がリアルタイムで地図上に表示され、そこからドリルダウンされて業務アクションにつながったら絶対にいいはずだ、と確信しています。

■A1-3:Office2010導入・展開手法
初めのアンケートで、Office2010を何らかの形で使っているユーザーは会場の1/3。僕自身ベータ版を利用していますので、このアンケートに挙手。本当、以前も書きましたがとても使いやすく進化したと思います。

IT管理者向けOffice2010の強化ポイント

  • コストを抑え、効果を最大化させるプラットフォーム。2007に比べてセキュリティが強化されており、開発のしやすさ、SharePointのクライアントとしての使いやすさの追及、64bitにも対応。

Microsoft Officeの展開プロセス

  • 計画→検証と移行→導入と展開→トレーニング→メンテナンス。
  • 各プロセスに合ったツールやキットを豊富に用意している。ファイル検証・コード検証ツール等。
  • 導入・展開プロセス:Volume Activation環境の準備→インストールポイントの作成→セットアップのカスタマイズ→展開環境の準備→展開の実行。

Office2010のライセンス認証

  • Windows Vistaから始まったVolume Activation 2.0にOffice2010が対応。ライセンス認証キーの集中管理と保護を実現する認証システム。ソフトウェア管理上の課題であるライセンス認証キー流出を防止できるメリット。
  • 特筆すべきはKey Management Services(KMS)。KMSホストを企業内に設置して、Microsoft側とはKMSホストがライセンス認証をワンタイムで行う。各端末はKMSホストに対して認証要求を行う。内部ネットワークだけで認証が完結する。
  • Office2010のKMSホストに対応するOSに、Windows Vistaは含まれていない。
  • KMS認証に必要なクライアントのミニマム数量は5台。インストール後に30日以内にライセンス認証が必要。25日を過ぎると警告表示。しかし30日を過ぎても機能制限はないとのこと。

注意点

  • OSイメージにOfficeを含んで展開する場合、KMS認証の場合はOffice2010のライセンス認証情報のリセットが必要。OSPPREARM.exeを利用してリセット。そしてOS用のsysprepをかける。
  • VisioのKMS認証。Visioはインストールイメージは一つだけれど、ライセンスキーでEditionを分けている。使用するEditionに合ったKMSクライアントキーを展開する必要がある。

アプリケーション仮想化への対応強化

  • App-Vの利用により、Office2010の導入。展開およびメンテナンスの作業工数を削減。特定のグループのみにOffice2010を展開することもできる。
  • App-V4.6、App-V4.5 SP2がOffice2010に対応。
  • Microsoft Office 2010 Deployment Kit for App-V。これまでは仮想化して配信されたアプリケーション同士の連携に問題が出る場合があったが、この問題も解消。SharePointとの連携もとりやすくなった。
  • IMEはOSに紐づいている為App-VでIMEを配信できなかったが、IME2010からは単体で配信できるようになった。
  • 仮想化展開のデモンストレーション。スムーズでよいですね。

64bitに対応したことは大きなメリットかもしれないです。業務上処理時間が長くかかっているという意見をよく寄せられるExcelの広大なスプレッドシートの表示やマクロ処理、画像が多く貼り付いたPoerPointとか、より安定して使えるようになると思いました。自宅ではメインマシンである自作機が64bitなので環境があるのですが、業務上はないのが懸念。台数規模が大きくなって基幹システムも複雑になると、この辺の身動きの取れなさが何とも歯がゆいです。

そして仮想化によるOfficeno 展開。業務上も数千台という単位で展開していますが、イメージに焼きこむ形での展開しかやっていません。App-Vで展開すれば管理上非常に楽になるのに。何とかできないものでしょうか。自宅の複数台のPCに展開するのにも実は使いたいけれど、コストに見合わないかな・・・?

■A3-4:SharePoint2010 可視化と分析機能による組織レベルの対話型意思決定支援システムの展開
いよいよBIのセッション。Microsoft米野さん、Liveでは初めてお見かけしました。

情報流通の爆発的増加

  • もはや情報を持っているだけでは意味のない時代。情報をいかに素早く価値に変えるか
  • SHARE(共有)→FIND(発見)→USE(利用)のサイクルを回す。

SharePoint 2010・価値想像のためのプラットフォーム

  • 機能群を組み合わせることでニーズへの迅速へ対応する。
  • 意思決定にどう活用していくのか。

Business Intelligenceに対する現場の反応

  • 難しすぎる:一番利用する現場ユーザーが必要とする機能がない。または使いこなせない。現場が使えるBIとは何か?現場は素早く動けるようなBIであればよい。
  • 分析技術の高い人を主な対象としているのでライセンス単価が高い:高ROIのBIとは何か?恩恵を受ける人が多ければ多いほど単価は下がる。
  • 正規化されたデータにするため、データ準備に膨大なコストを要する: 普段使いのBIとは?選ぶための根拠ならばデータでなくても構わない。

BIの目的・現場の視野角

  • ベールに隠された真実を推察し、意思決定する。
  • 現場には視野を広く保つための情報が不足している。現場に落ちれば落ちる程情報は細分化されている。現場の活動粒度が低いので、視野角が不足していく。
  • 集合地の活用により視野を保管していく。色々な立場の人が理解し得いる情報をコラボレーション氏、経験と知恵を共有する。

SharePoint 可視化と分析の特徴

  • セルフサービス分析の促進。Excel2010からSQL Serverに接続して分析するデモンストレーション。スパークラインの説明。スライサーの追加。データ絞り込みをフィルタではなくてボタンで選択できるようになった。Excel Servicesを利用してExcelから書き込みを行えるようになった(「変更の発行」機能)
  • シームレスなデータと情報の活用。ダッシュボードを起点とした、意思決定の為のすべての情報への包括的なアクセス。Business Connectivity Services。IT部門で分析基盤を構築する従来のやり方では迅速な対応ができない。Performance Point Serviceで各種データを結合してSharePoint上で表現する。このサービスを使ってダッシュボードを作成するデモンストレーション。Dashboard Designerで設計。KPIのスコアリングパターン、基準値の設定など。GUIで簡単にデータの配置・関連付け。
  • コラボレーション型BIプラットフォームの提供。場所や形式を意識するkとなく、あらゆる種類の情報に横断的にアクセス、エキスパートの知恵を借りて素早く適切に意思決定。ソーシャルネットワークによる暗黙知の活用。

スライサーによるピボットテーブルの強化は非常にパラフルだと思います。これを利用して色々な業務がぐっと楽になりそうです。米野さんのおっしゃる通り、すべての機能をシングルプラットフォームに搭載していう点がまさにSharePointの最大のメリットですね。

今直面しているのは、現場部門へのBIの説明。基幹システムをハンドでExcelファイルでつないでいる世界ですから。この概念を説明するところから入らなければいけない訳です。データをつなぐことに労力を使ってしまっていて、肝心の分析や判断にかける時間が短くなってしまっている。この状況を打破すべく、BIとはどういうものなのかという紹介を、現場部門に対して地道に行っているところです。

■A3-5:OfficeとSharePointをより強力なビジネスインテリジェンスツールに変えるSQL Server 2008 R2 ~SQL Serverで実現するセルフサービスBI~
さあ、いよいよ個人的には本題のSQL。PMの松澤さんの登場です。

SQL Server 2008 R2で実現するセルフサービスBI

  • Excelのピボットテーブルを活用して現場で分析をしているというのが通常のスタイル。しかし、元のデータをIT部門が多次元のデータベースを作っておく必要があった。ただ、これはITの管理者でなくては作れない。それに担当者の発想だけでIT部門への依頼はなかなかできないし正確に伝わる訳でもない。時間もコストも価格。
  • そこで担当者個人が分析できるようにしようというコンセプトがセルフサービスBI。私の分析をチーム全員で共有することも可能になった。

PowerPivot for Excelによるインメモリ分析

  • Excel2010へのアドイン提供。様々なデータソースからデータを取得して格納できる。PCのメモリ上に圧縮して乗せる。その上で、多次元データベースをクライアントのメモリ上に構築していく。
  • デモンストレーション。PowerPivotウィンドウを開き、SQL Serverからデータ収集。指定したテーブルを取り込み。取り込んだデータはシート状に取得される。そしてExcelへ操作を戻し、PowerPivotテーブルからピボットテーブルを構築。スライサーを使ったわかりやすい分析も可能。
  • PowerPivotウィンドウに戻り、取得したテーブルで任意に列を新規作成することができる。列を作成したことをExcel側も検知し、多次元データベースの再構築を行い、新規作成された列をピボットテーブルへ取得。
  • また手元にあるデータを組み入れていく。リンクテーブルでの取り込みが便利。元のExcelファイルのデータが更新されると、PowerPivot側も変更がかかる。Web上でHTMLで記述されているテーブルをコピーしてPowerPivotへ取り込むことも容易。これらのデータのリレーションをマッピングして、Excel上で多次元にピボットテーブルを構築できる。

PowerPivot for SharePointによる一歩進んだ情報共有

  • PowerPivotをSilverLightを活用してリッチにSharePoint上にPowerPivotギャラリーを展開。ビューも色々と選択可能で非常に強力。
  • サーバー側のメモリ上で多次元データベースを構築。

PowerPivot管理ダッシュボードがIT管理者をサポート

  • 時系列でブックの利用状況がリッチなUIで把握できる。またサーバーのCPUやメモリの利用状況把握も容易。

SQL Serverの活用でさらに進むデータ分析と情報共有

  • Excel・Visioに対してアドインとしてAnalysis Servicesの提供。
  • データの可視化ツールとしてのReporting Services。SQL Serverのデータだけではなく、PowerPivotと同様に様々なデータソースから多次元にレポートを作成することが可能。
  • デモンストレーション。Report Builder 3.0を利用して地図レポートの作成。SQL Serverの地理空間情報を利用。SQL文を記述して作成することも可能だが、GUIで操作可能。Bing Mapsとの連携。色分けやバブルチャート。データをマッピングして関連付け、MAPを作成。SQL Serverからデータを取得して完成。これらの処理がウィザードで操作可能。

今部門として取り組んでいるのがこのSQL Serverを活用したBIです。データを連携させ、多面的に分析する。しかもそれがユーザーの使い慣れたExcelをフロントにしてアクセスされ、ユーザー自身がセルフサービスでBIを実践する。この状態を実現したいのです。

そしてPowerPivot for SharePointはものすごく協力。この機能は欠かせないものだとも強く感じました。やはりOfficeもSharePointも2010が欲しいです。同じお金をかけるなら、2007よりも絶対に2010が良いです。SQL Server 2008 R2も加え、何とかしたいものです。何とかしなければ!

松澤さん、説明スムーズでわかりやすかったです。ありがとうございました。

■全体の所感
繰り返しになりますが、Office・SharePoint共に2010になって大きく進化していることを改めて実感しました。それぞれが進化しているだけではなく、それらを連携して活用することでさらに強力に知的生産を支えてくれるようになる。これは重要なポイントだと思っています。

また、SilverLightの持つポテンシャルもすごいですね。このRIAによる表現手段を持っていることもMicrosoftの大きな強みだと思います。色々な箇所で小気味よいUIを実現していて、視覚的な訴求力がとても強い印象です。

業務上の活用イメージがいくつも具体的にわいてきました。本当に参加してよかったと思います。沢山のインプットを提供頂きましたMicrosoftの皆さん、本当にありがとうございました。

さあ、活用するのは現場の我々だっ!

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美崎栄一郎さん 無料ノート術講座(2010/3/29)@新丸ビル

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか の著者である、美崎栄一郎さんの無料ノート術講座に参加してきました。こちらも参加してから大分経ってしまいましたが…

この講座を知ったのは、3月から始めたTwitter。開催の前週に美崎さんのTweetでこの講座の告知があり、そこから申し込みました。美崎さんの告知は昼間にあったので、会社帰りに申し込んだ自分としては「もう空きはないだろうなぁ・・・」と思っていたのですが、参加できることになってびっくりです。Twitterの即時性の効果を肌で体感しました

■講座概要
今回のノート術講座は、美崎さんのノート術の新刊に向けたもの。ここで披露した誰かの事例が実際に書籍になるというものでした。Twitterのお誘いに応じてさっと申し込みをしただけだったので、まさかそんな展開が待っていようとは!スタートから驚きました。

遅い時間の開始だったので、帰宅時間を考慮して僕からのスタートにしていただきました。お気遣いいただき本当にありがとうございました。

また、書籍化される予定がある話ですので、ひとまずほかの方の内容については詳細を伏せておきたいと思います。おそらくこの配慮は杞憂なのだと思いますけれど、何となく。

■美崎さんからのアドバイス
私は「結果を出す人」はノートに何を書いているのか を読んでから、母艦ノート・スケジュールノート・メモノートの三冊体制を実践しています。この方式に出会ってから、ノートをとることそのものについて、自分なりのスタイルがようやくカッチリはまってきた感じです。

ただ、美崎さんに見抜かれてしまったことが。それはアクションプランナーでのタスク管理の件です。

僕の使っている佐々木かをりさんのアクションプランナーは、タスクもバーティカルのスケジュール帳に落とし込むというスタイルです。基本的にタスク管理はそうして行っているのですが、メールで次々来るタスクをどうさばいていくのか、と。美崎さんご自身もアクションプランナーをお使いの時期があったようで、使っているうちに感じる実感について意識のあった話をしていただきました。

timeattack そこで頂いたアドバイスがメールタイムアタックマインドマップ」。セントラルイメージにその日の日付を入れ、受信したタスクメールをブランチとして伸ばしていく。一日のタスク量を把握し、進捗状況の見える化を達成するアイデアです。

これ、早速始めました。アクションプランナーで時間軸を入れ込み、その後にMAP化。どれだけのメール量を一日でこなせるかについて把握と管理ができるのが面白いです。もう少し自分流に落とし込む必要があるかなと思いました。管理しなくてはいけない対象が増えるのは何とも望ましくはないものの、まずは継続してみましょう。

■プリント出力についての考え方の差異
今回参加された方のお話として、「プリントした用紙の裏紙を使っている」という方が複数いらっしゃいました。これには改めて考えさせられました。

プリンター生業としていますので、職場でのプリントアウトは当たり前。しかもカラー出力も気兼ねなくどんどんやっています。もちろん使うことが自社製品の評価や強みを知ることになるという意味がある行為です。

しかし、世間一般ではやはりそうではない。プリント出力=コストだし、ましてやカラープリンターなんて・・・というのが常識でしょう。タスクの電子メールを履歴として印刷している、なんて話したら皆さん一様に驚いていました。これには本当に考えさせられました。自社製品を使うことについての意義はしっかりと理解していますが、やはり一方で世間の実情を知らないでいることはまずい。

以前にも書いたことがありますが、大きな企業になると自社内で仕事のプロセスが完結してしまう。また取引先との安定的な関係があれば、それらはルーチンでしかあり得ず、自分の環境だけがすべてであるという誤解に至らないためにも、積極的に社外の方にお会いして、様々な業界・職種のお話を伺うことの重要性があると思います。

■所感
美崎さんはとてもスマートな方で、口調も柔らか。落ち着いてお話しすることができました。しかし、若干舞い上がった感もあって、もっとこういうことをお話ししておけばよかったな、とあとから反省しました。

これはまさに職場外でのプレゼンテーション能力。この点をもっと強化しないといけませんね。社外交流の機会を意識的に増やしていこうと思っているのだし、自分の甘さを痛感しました。自己紹介から業務紹介、そして考え方を展開することを自分のカードとしてちゃんと用意しておかないといけませんね

それに、いつも講演会で書いているマインドマップを持参すればよかったなと、悔やんでおります。マインドマップの話も出たし、もうちょっと違う話ができたなと思うんですよね。 準備の甘さが出てしまいました。

いやはやいつもながら反省点もたっぷりで。
でも素敵なインプットも本当に沢山得ました。仕事柄考えさせられることもありましたし、何よりノート術についてのアドバイスやヒントを、美崎さんや参加者の皆さんからたくさん頂くことができました。少人数で本当に濃い時間を過ごした感覚があります。

ありがとうございました!新刊楽しみです!

 

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Cambridge Conference 2010~著者が語る!真のプロジェクトファシリテーションとは~(2010/3/2)@日経・大手町セミナールーム(3/3)

ケンブリッジの白川さんのセッション古河電工の関さんのセッションに続き、最後はQ&Aセッションでした。

■Q&Aセッション
このカンファレンスの申し込み時に、申込フォームに質問を記載する箇所がありました。その内容に基づき、白川さんと関さんがご自身の解答をフリップチャートに手書きで言葉にしていきます。事前準備する時間はもちろんおありだったとは思いますが、質問が表示されてからスラスラと書き始める様式は、軽快そのものでした。

○質問1:プロジェクトに若手をどうアサインするか?
【関さん】プロジェクトは人材育成の場。プロジェクトメンバーにはいろいろな役割がある。さまざまな経験を積ませたい人、好奇心が旺盛な人、そしてHave Fun!な人。
【白川さん】結局のところ誰でもよい。物おじしない、フットワークの良さがあればリーダシップはついてくるものである。

どんなメンバーでも、プロジェクトを前向きにとらえて楽しめる人こそが大事、ということなんでしょうね。若手だからこそやわらかい発想で、という回答が来るかなと思っていたのですが、この点は意外でした。

○質問2:上下関係がある中で、どうファシリテーションを機能させるか?
【関さん】これぞファシリテーションの真骨頂。綿密な準備をして臨み、その時間で何をするのかを明確にして、結果を出していく。そして言い尽くすこと、聞き尽くすことが大切。納得感の醸成。
【白川さん】アイデア出し・討議は上下関係なくとにかく論を尽くすこと。その上でマネージャーの責任で決定する。

これはよくあることですね。若手がファシリテーションしていても、力関係でねじ伏せられてしまうというシーンもよく見てきましたし。そういう方に限って、自分の会議のスタイルを確固としたものをもっている。それが吉と出る場合もあれば、時代に合わない場合もある。後者になった場合は進行が本当に難しいものです。しかし、そのためにもしっかりとした事前準備こそが大切なのだということを改めて確認しました。

○質問3:会議の参加者が、自部門の利益代表になるのをどう防ぐのか?
【関さん】参加者は自部門の代表として臨んでいるのであり、利益は追及すべき。但し、聞く耳を持ち、合意のプロセスにあることを理解する。
【白川さん】自部門の利益のみを表現してもらっても困る。徹底的にプロジェクト・ファーストを貫き、自部門利益だけを言いにくくする環境をつくること。ファシリテーションは中立的であるべきというのが一般的に言われることだが、中立よりもプロジェクト・ファーストを優先させること。合議して合意した案に対し、プロジェクトの目的に適うものでなければ、ファシリテーターから問題提起することもある。

この白川さんの答は納得感の高いものでした。少し違うかもしれませんが、自分も色々と会議中には意見を言いたいタイプ。しかし中立的にファシリテーションしていて、この点がとてもフラストレーションになることがよくあるからです。プロジェクトファーストであること、これを心掛けたいですね。

○質問4:現場の自主性はどのように引き出すと良いか?
【関さん】論理→感情への納得に持っていく。問題があれば現場に足を運んで、説得にあたる。
【白川さん】「物語の共有」が重要。役立つ・楽しい・無駄じゃなさそうという物語を共有し、ダラッとした会議にしないこと。「良かったね、今日の会議」と思ってもらうこと。

この質問、実は僕が事前に登録したものです。実際にその業務にあたっている現場の部門から、我々IT部門に対して「はい、あとはお願いね」と丸投げされることが少なくないからです。この点についてはその前段を白川さんがしっかりと認識して頂いており、下記の補足をしていただきました。

【白川さん:続き】ニーズが本当に伝えられているのか、という危機感を持ってもらうことが大切。ニーズを反映したプロトタイプを作って現場に体験してもらい、危機感をあおりながら自主性を持てるように働きかけること。

現場を交えてプロジェクトを円滑に推進するためには、やはり巻き込み方の妙なのだろうと。 主体性もその中で自然と感じてもらうように仕掛けていく。日常のコミュニケーションも大事なポイントですね。質問を採用していただきありがとうございました。

○デジタルツール・アナログツールの使い分けはどのようにしたら良いか?
【関さん】どちらも一緒に同時進行で使うのが(贅沢かもしれないが)望ましい。その時々の状況に合わせて、有効な方を前面に投影して共有すると良い。アナログは後には残らないが、感覚に訴えることができる。デジタルは使い勝手が良い。
【白川さん】アナログにはざっくりと表現してもそれっぽく見えるという良さがある。デジ・アナ比率はもう少しアナログ方向へシフトするくらいがちょうどよい。一方、デジタルの良さは保存性・共有性にある。

これは当日会場で投げかけられた質問。フリップチャートも基本は一発でペンで書きこんでいく、後戻りのできない世界。躊躇なく書き込みができるようにするためには、フレームワークのストックやアウトラインが頭にしっかりと入っていなくてはいけない。これもやはり場数の世界ですね。

○結局お客様に恵まれたということ?
【関さん】白川さんに対しては相手を思う気持ち、ポリシーだけではなくしっかりと実践していることを感じた。
【白川さん】正直相手は選んでいる。ただし、期待値は管理できるし、プロジェクトを通して成長してもらえる。その意味でも、プロジェクトは開始前が重要。

コンサルタント側がクライアントの現場に対して理解があること、そして現場の改善の意欲とイメージが明確であること、これがポイントなんだと思うわけです。このどちらかがかけていてもダメであって、今回は特にうまいバランスでマッチしたのでしょうね。こういう仕事が何度もこなしていけると本当に素晴らしい。

■所感
プロジェクトファシリテーションという言葉があること自体、しっかりとは知りませんでした。そもそもプロジェクトマネジメントとプロジェクトリーダーシップが別のものだったということ自体が新鮮な収穫でした。

この内容は所属部門に対してもしっかりとフィードバックしていきたいと思います。本当に腹落ちの良い、濃い時間を過ごしました。

関さんはこうコメントしていました。「本が書けるような関係で仕事をしていますか?」と。そういう視点で振り返ってみたとき、そうなりそうな案件が今まさに始まろうとしているなということに気づきました。壮大なテーマに挑むことになりますが、日々の記録をしっかりとつけつつ、相手側にも持ちかけてみようと思います。

まずは改めてこの書籍を読み込んでみたいと思います。
関さん、白川さん、本当にありがとうございました。

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Cambridge Conference 2010~著者が語る!真のプロジェクトファシリテーションとは~(2010/3/2)@日経・大手町セミナールーム(2/3)

白川さんのセッションに続いて、次は古河電工の関さんへバトンタッチ。

■セッション2:古河電工グループ人事BPRプロジェクト事例~反常識で成功する変革プロジェクト~
関さんのセッションは、具体的にどのようなBPRを行ったかという内容。ここではプロジェクトの概要や規模などの記載は割愛します。

○成功事由
BPRを計画通りの期間と費用で実現した。外部コンサルティングを効果的に活用した。パッケージアプリケーションをカスタマイズなしで採用した。ファシリテーションを全面に導入した。社外で好評価を得た。

これを経営会議で発表して、その場で書籍化の指示が出たというエピソードをお話しいただきました。その決断がなければこうして関さんのエピソードを知る機会もなかったわけですから、ここについては本当に古河電工の経営陣の皆様に感謝です。

○反常識
・スーパーマンリーダーの存在 → 普通のミドルが推進
・事件や対決がつきもの → 対決が起きないようにした
・隅々まで管理が必要 → 監視せずに管理した
・プロジェクトは厳しい → 楽しいプロジェクト

プロジェクトというものに対する一般的な「常識」に反した、まさに反常識で進行したというお話でした。もちろん、きめ細やかな対応をとる関さんのような方がいらっしゃったからこそ成し得た部分は大きいのだと思います。

ただ、やはりここもHave Fun!なんですよね。楽しんでこそのプロジェクトということなのでしょう。プロジェクトだからということではなくて、仕事に楽しみを感じられるような状態にならないと、そもそも不幸なことなのだと思います。

○ファシリテーション実践例
ファシリテーションは、複雑なプロジェクト運営を円滑に執り行う為に必要な技術。ケンブリッジのファシリテーションはまさに目から鱗だった。三人のコンサルタントが会議に来訪し、ファシリテーター、ノートテイカー(PCで議事録)、スクライバー(板書)の役割を果たし、一つ一つのセッションがとてもスピードが速かった。このことによって、古河電工側は議論に集中することができた

この三人体制には確かにびっくりしました。職場の会議ではファシリテーターが進行だけではなく板書や議事録を発行することも多いからです。大変ですが、鍛えられる場でもあります。

ただ、会議のスピードを上げるためには、この機能を分けるということはある程度必要なのかもしれません。デジタルとアナログを上手に使いこなして、会議の質を上げていく。参加者が議論に集中できるような仕組みをつくる。会議室にPCを常設したし、やり方に工夫できないか模索してみます。

○事例①カスタマイズできないシステムの選択
自分たちの業務に合わせてシステムを新規開発することは簡単だが、それではBPRにならない。パッケージをそのまま適用してみて、そこから外れる部分は自社のやり方が世間からずれているということであるから、その部分をBPRして合わせこんでいった。

もっとも印象的だったのがこのストーリーです。ついついフルスクラッチで開発してしまいそうな世界ですが、やはりそれでは真のBPRの効果は出にくいのかもしれない、と思いました。

スクラッチしてしまうと、システムはむしろ固定されてしまい、それを変えようとするとさらに一つのプロジェクトになりかねない。一方パッケージ製品であれば、パッケージ側の改良が加わればその分だけの更新で済む。まあ、その場合、思ってもみない機能が削られてしまうこともあるでしょうから、採用する側にとってみては一長一短なのかもしれませんけれど。ただ、パッケージノンカスタマイズの方が柔軟な対応がとりやすいのかなと思います。

○事例②ファンクショナリティマトリクス
施策の整理と優先順位付けをおこなった。全体を網羅した上での合意形成。システム化の対象外として後回しにした部門の担当者からの横やりがはいるが、このマトリクスでしっかりと経緯を説明した。

現在担当しているシステム開発においても、初めのスコープから外れていた業務が仕様として追加され、最近はその調整にあたっていました。機能の優先順位づけ、各部門の利害と様々ありましたが、プロジェクトリーダーもうまく取りまとめてくれましたし、各部門納得の上で次に進めるようになりました。

関さんに紹介いただいたチャートはとても参考になるものでしたので、活用してみたいと思います。こういったチャートはいつも見えるところに張り出しておいた方がやはりよいですね。いつも人の目に触れていることの効果はあります。

○事例③不確実性への対処
プロジェクトだから問題はつきもの。そのときであってもPDCAサイクルをひたすら回す。メンバーの成長を促進するファシリテーションツールとして活用し進捗管理レポートにおける「信号表」。チームリーダーのセンスが問われる。奥の深いものである。

トラブル対応こそ、まさにプロジェクト進行の醍醐味ですね。一方で進捗をいかにわかりやすくまとめるかというのも、これは長年の課題です。「チームリーダーのセンスを信号表の表現で問う」ということが興味深いのは、それを見ている人たちが、自分の管轄外の分野に対しても自分事として意識を払っているという証拠。こういう高いレベルで情報共有できるということが、また目指す地点なのですが。ここも試行錯誤中ですね。

○会議の進め方
1. 目的とアジェンダを明確にする。
2. ToDoリストでアクションを明確にする。
3. ノートテイカー:PCで議事録を会議中に作成し、終了後直ちに発行する。
4. スクライバー:板書は要点だけでもOK
5. ファシリテーターを買って出る。

実にシンプルなポイントでした。しかも当たり前といえば当たり前。ただ3~5の意識は重要だと思います。

以前にも書きましたが、職場で会議の質を改革するワーキンググループに所属しています。この内容はぜひともフィードバックさせていきたいです。もちろん仕事の性格やセキュリティの考え方の違いもあって、同じようにはできないかもしれないのですが、これらのことで会議の質を上げ、生産性を高めていく。そんな改善につながると嬉しいです。

現在はノートPCを常用するワークスタイルではないのですが、今年うまくしたらノートPCメインの世界を試験的にでも実現できるかもしれないし、あきらめず可能性は探っていきたいです。

さあ、次回はQ&Aセッションです。

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Cambridge Conference 2010~著者が語る!真のプロジェクトファシリテーションとは~(2010/3/2)@日経・大手町セミナールーム(1/3)

勤務先にて受信したメルマガで、このセミナーの開催を知りました。BPR(Business Process Reengineering:業務プロセス改革)が部門としても大きなテーマですので、アンテナに引っかかりました。

同僚や上司にも勧めてみたものの、当日はあいにく他事業所への出張ということもあり、僕だけの参加となりました。

個人的にはやはりこの日はちょうど丸善で「日本力」の講演会があって、そちらを予約していたのですが、早々にキャンセルしてこちらへの参加を決めました。

今回の話は、実際のBPR事例をノンフィクションでまとめた、「プロジェクトファシリテーション 」が題材になったセミナー。著者は、古河電工で人事BPRプロジェクトにあたった関さんと、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズでコンサルティングを担当した白川さんのお二人。それぞれのプレゼンテーションセッションがあって、その後Q&Aに移るという三部構成でした。

それぞれのセッションにおけるインプットが多くて、一つの記事では書ききれそうにないので分割掲載したいと思います。それくらい充実していましたし、参加して本当に正解でした。あっという間の二時間でした。

■セッション1:ファシリテーションでプロジェクトが成功する~組織のパワーを引き出すファシリテーション~
はじめはケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの白川さんのセッション。

matrixまずはケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズが「変革をファシリテーションするコンサルタントであることを紹介。コンサルタントは先の4象限に分類されるが、ケンブリッジは右上の「ファシリテーション型コンサルタント」というお話。クライアントへ積極的に介入し、協働のプロセスで引き出していく

この4象限を見ただけでかなり目からうろこでした。常日頃から「ITコンサルを目指そう」と謳っているにもかかわらず、その具体的なイメージを見いだせないでいましたから。そういう意味で、自分たちの立ち位置はどこにあるのだろうかと考えました。この「ファシリテーション型コンサルティング」というのもアリだな、と素直に思っています。

PL このお話を聞いていて、PM:プロジェクトマネジメントやPL:プロジェクトリーダーシップは、BPR対象業務の現場から選出し、IT側としてはこのPF:プロジェクトファシリテーションとして参画する、という分担が適切ではないか、と思いました。この三領域は重なり合っていることがミソで、PFをきっかけにPM・PLの領域に絵を広げていくというイメージ。これを所属部門でも議論してみようと思います。

そもそもプロジェクトは難しい。不確実性・非反復性、複雑なチーム構成、明確なゴールと期限などの要素によって、難しいのは当然。だからこそ、ファシリテーションでプロジェクトを成功に導いていくことが重要になる、という考え方です。

○混成部隊をOne Teamへ
グラウンドルールで相手への期待を明確にする。そして、このプロセスに時間をかける。そして、会社の垣根を越えて、共に悩む。

しっかりと冒頭でこのプロセスを踏むことの重要性は、先日受講したリーダースキル強化研修(Microsoft Innovation Academy:レポート未作成)でも語られていた内容だけに、しっかりと理解できるものでした。現在担当しているプロジェクトでそれが行えていないものが少なくありませんので、この点はしっかりと反省しなくてはいけません。やはりどうしても日程優先でプロジェクトに入っていきがちですが、そのスタートにこそ、プロジェクトの目的やメンバーへの期待を明らかにしておくべきなのでしょう

○会議のファシリテーションが基本
プロジェクトは意思決定の連続体。セッション(会議)を細分化することで、プロジェクトの質とスピードを上げていく。どういうテーマのセッションを、誰とどこまでやるのか。そしてそれをどう生かすのか。

セッションをできるだけ細分化することも、リーダースキル強化の講習での内容と一緒。短い時間で協議して合議を積み重ね、クオリティを上げていく。これはいたってシンプルでかつ普遍的な考え方だと思います。そのためにもやはりファシリテーションが基本になるということなのでしょう。合意形成のプロセスをいかに組み立てていくか、ですね。

○関係者をプロジェクトに巻き込む
色々な人を巻き込まないとプロジェクトは成功しない。施策一覧を作成し、「やること」と「やらないこと」を根拠を付けて示す。この一覧はオープンにして共有し、関係者を巻き込んでいく。ロジックと情熱の両面を抑える。

このプロジェクトにおいて関さんが関係者に対して行った説明会は230回に上るそうです。これはまさに情熱のなせる業。以前Reading-Labで紹介した田坂さんの書籍にもあったキーワードですが「信念と情熱」、これですね。そこに論理が加われば、極めて強固なものになるのだと思いました。

○不確実性への対処
プロジェクトで直面することは初めてだらけであり、先が見えないという前提に立つ。そして常に状況をガラス張りにしていく。「ヘルプ信号を発信することは恥ずかしいことではない」という個人が抱え込まない仕組みづくり。

メンバーがヘルプ信号を発信することにためらいを持たないようにするためには、やはり報告・発言することの敷居を下げることが欠かせません。つまりはコミュニケーションの問題だと思います。報告をする側を委縮させないこと、そしてしっかりと話を聞くこと。ここでも言い尽くし、聞き尽くし。頭から怒鳴るなんて論外だし、片手間に聞くのもまたNG。しっかりと向き合い、しっかりと聞く。そういうマネージャーになりたいものです。

○Have Fun!
変えること、変わることを楽しむ。いつまでも集える戦友になる。参加するメンバーに、「成長できると感じさせる」。

この5番目のポイント、Have Fun!が一番大事なのかもしれません。「楽しい」という感情は主体的な感情であって、他人から押し付けられるものではないと思います。つまり、プロジェクトに主体的に関わることの第一歩であるのではないか、そう思うからです。

そういうプロジェクトとして外部からも見えると、どんどん人が集まってくる。上位マネジメントからも、あのプロジェクトに人材を回して成長させたい、という流れになる。
そうして成長できる場として認知されたプロジェクトや部門はとても強いと思います。キャリアの一定時期を過ごすのですから、魅力ある組織でありたいものです。

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たった20分のセッションなのにこのボリューム。一つのエントリーにまとめることはあきらめました・・・次に関さんのセッション・QAセッションと続きます。

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遠藤功さん『競争力の原点』刊行記念講演会&サイン会(2010/1/19)@丸善丸の内本店

20100119203119先週は月曜日に引き続き、連日で丸善での講演会に参加しました。早稲田大学大学院商学研究科(ビジネススクール)教授であり、ドイツのコンサルティング会社ローランド・ベルガー日本法人の会長でもある、遠藤功さんです。

遠藤先生の声質も口調も熱がこもっていて、最初からハイペースな内容に。とにかくあっという間の講演会でした。

■日本の現状
リーマンショックが起きたから日本の現状が悪いという訳ではなく、そもそも日本はマズイ状態にあったのではないか。結局はこれまでの成長曲線がピークアウトしている状況にあったのであって、リーマンショックはきっかけに過ぎなかった

anothercurve 戦後の高度成長を支えた50年の成長カーブは終焉を迎えたが、一方これは新しい次の50年のカーブのスタートポイントでもあるということで。
このとき、日本・日本企業は何を大切にすべきなのか?それは日本企業の原点に回帰することではないか。体格ではなく、体質で勝負すべきなのではないか、というのが本著作「競争力の原点」での根幹となる考えです。

企業にいてこの表現には本当に実感としてあります。どんよりと思い閉塞感に包まれていたような感覚が、勤め始めてからここ10年ずっとありました。しかし景気はずっと上り調子だった。この状態は今思い返せばものすごい違和感であり、だからこそ抜本的な手が打たれてこなかったのでしょう。

先日見たアンケートで、「オフィス製品は中古品でよい」と答えた人が半数以上に上るという興味深い結果を目にしました(誠Biz.ID:「役員報酬」は無駄、オフィス家具も9割が「中古でいい」)。この市場感覚は当然であると思います。そうであるにも関わらず、大量にOA機器をこれまで通り作り続けることでよいのか。これもずっと抱えていた疑問点でした。このような実感と重なり、「新たな50年を見据え、これまでとは違う価値を創出していかなくてはいけない」という感覚に、自分の中で発展していきました。

■日本・日本企業の体格と体質
体格
を象徴する人口は今後減る一方。GDPはまだ高い状態にあるけれど、一人当たりGDPはこれのどこが豊かなのか?と言いたくなるほど著しく低い。体格に関する指標は、日本はどれも低い状態である。

一方の体質。特許出願件数による技術の蓄積が大きい。産業用ロボットは日本の得意とすべき分野である。または電車の遅れが秒単位という世界基準でみれば虚い的な数値。この緻密さは日本の良さそものものである、と。

結局はWBCで日本が二連覇したことはアメリカ・キューバに代表されるビッグ・ベースボールに対して、日本のスモール・ベースボールが勝利したということ。ビッグは大きいというよりは大雑把という意味であり、一方のスモールは緻密・きめ細やかさ。この体質の良さこそが、次の50年の新しい成長カーブを描く際のキーワードではないか、という考えです。

■脱コモディティ→プレミアム立国へ
結局、体格で優る中国やインドといった新興国に対して、価格以外に差別化要素のないコモディティ市場で勝負するのではなく、プレミアム市場へと大胆な戦略転換をしなければいけない、と説いています。

プレミアムとは、圧倒的に付加価値が高い、圧倒的に品質が高い、圧倒的にサービスが良いという水準のことを指す、という定義でした。この「圧倒的に」という表現こそがポイントで、中途半端なクオリティではだめ。

premiummatrix とにかく戦いの軸を変えよ、という内容には興味を持ちました。プレミアムであるためには、機能的価値(Functional Value)だけではなく情緒的価値(Emotional Value)を追求すべきである、と。

製品はその機能のみが大きな差別化要素としての意味を持ってきました。しかし自社で新製品の市場投入に携わってきた身としては、企業側の追及する機能・技術がいくら高かったとしても、市場のニーズとは乖離しているというのが(実際にマーケットに直面した仕事をしていないにしても)実感としてありました。

それは何が足りなかったかといえば、情緒的価値だったんですね。その製品・サービスを持っている・享受していること自体に価値があったり、または持っていることで付加的な価値が付帯されたり、感情に訴えかけるような価値を有していたり・・・そのような次元には達していないのだということになります。

このポイントは質問リストに挙げていたのですが、情緒的価値の表現を受けて気持ちとしてはスーっと解消しました。

■まとめ
ATMという表現がとても心に残りました。「A:明るく、T:楽しく、M:前向きに」という意味がこめられています。この言葉、以前の勝間流三毒追放のときと同じく、会社でPowerPointで大きく作成し、自席に張り出しました。すぐ管理職の方を中心に複数の反響があって、このスライドをお渡ししました。三毒追放が「~ない」という禁止の表現でまとめられているのに対し、このATMはひたすらポジティブなところがまたよいです。

■質疑応答
競争力の原点」はとても読み進めやすい内容・構成になっているので、連日の講演会ではあったものの、しっかり予習してから臨むことができました。また、講演を聞き、内容をメモしながらも別に質問項目をまとめることができたくらいなので、やはり準備してから臨むと講演会の価値は何倍にもなるなと実感しましたね。

「日本人・日本企業のよさである現場の民力についてはわかるが、その民力を発揮することを阻害する要因となりうる、日本・日本企業の注意しなければいけない欠点は何か?」という質問を投げかけました。

これに対する回答は、ズバリ「経営者です」というお答えでした。経営者がどうブレずにリーダーシップを持てるかにかかっています、とのこと。過去の50年の成長カーブの終焉にいるという認識か、それとも新たな成長カーブのスタートにいるという認識か、この意識確認を経営者に対して投げかけてみては?という回答を頂きました。

また、僕より前に質問した方の質問が興味深かったですね。「欧米もプレミアムを追求してきた場合、どのような競合状態になるのか」という内容です。正確な記憶ではありませんが、こんな表現ではなかったかと記憶しています。素晴らしい質問だと思いました。

これに対する遠藤先生のコメントも更におもろかったのです。
アメリカは物を作らないという選択をしているので、競合するとすればヨーロッパ企業のプレミアムだと思われる。しかし、プレミアム市場は分散市場であり、人々の嗜好に合った、さまざまなタイプのプレミアムが生き残ることができる。そして世界は緻密かつ繊細な日本のプレミアムに反応する・・・という回答でした。一方でコモディティは価格で淘汰されてしまうので最終的に1社しか残らない、と。

■所感
40D_2010_01_20_8671 いやあ、今回のメモは本当に長くなりました・・・それくらい内容の濃い時間で、本当にあっという間の一時間強でした。しかしお読みになる皆さんのためにはなっていないですね。

興味深かったのは前日の伊丹先生の「イノベーションを興す」との考え方の違いです。伊丹先生は「御用聞き営業ではだめだ」と述べている一方、遠藤先生はツールクリニックを実施しているサンドビック社の取り組みを例に、御用聞き営業の重要性を説いている。奇しくもこの単語が前日と違う取り扱いを受けていました。

この講演会も、前日に引き続き岐阜の賢明なる読書家さんと一緒に参加しました。しかも彼が東京で知り合った仲間と一緒の参加でした。遅い時間になっていたのでごあいさつ程度でしたが、今度またゆっくり話す機会がほしいなと思います。
またよろしくお願いします!

 

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伊丹敬之先生『イノベーションを興す』刊行記念講演会(2010/1/18)@丸善丸の内本店

20100118192150 今年初めての丸善講演会に参加しました。これまでとは一風変わった内容です。経営学者の伊丹敬之先生の講演です。

新刊のタイトルは「イノベーションを興す」。昨年Microsoft Asia High Tech Summitに参加して以来、個人的に大きなキーワードであるイノベーション。著作の内容は全く知らないまま、そして伊丹先生のことをよく存じ上げないまま、このイノベーションというキーワードだけでピンときたので、即座に丸善へ申し込みの予約電話を入れました。

正直、書籍を購入した時は戸惑いました。少し技術よりではなかったかと。ただ、その思いも吹き飛ぶような著作のメッセージが伝わってきました。特にイノベーター企業としてホンダとソニーが取り扱われていたこと。個人的にこの両企業の大ファンであり、そういう側面からも共感できる内容でした。

ただ、どうしても自社の現状との比較に心が動き、足りないところを思い知る一方でやるせない気持ちにもなるという複雑な心境で拝聴しました。

■何故この本を書いたか
企業のイノベーションが廃れていくということは、日本の将来の食いぶちが無くなるということを危機感として掲げた上で、「日本の企業は高い技術を持ちながらも、社会への出し方がマズイ。マーケットに出して、社会を動かそうという時のやり方が悪い」という指摘からスタートしました。

一般的なメーカー企業における理科系出身者は、入社時は新入社員全体の7割程度の数がいるが、役員における理科系出身者は3割程度しかいない。この文理比率の逆転がなぜ起きるのか理科系出身者は経営についてしっかりと学べていないのではないかというニュアンスとして僕は理解しました。

ここには少し違う考えを自分としては持っています。これは僕の同期が話していたことですが、「会社においてタイトルがつき管理職になることこそが出世なのだという考え方しか存在しないことがマズイ」という考えです。誰もが経営に携わればよいという訳ではない。理科系出身者は技術のプロフェッショナルになることを望んでいる人の相対比率が高いという言い方だってできると思っています。

■イノベーションとは何か
イノベーションを単なる技術革新という言葉で片付けるのは中途半端であり、先生はむしろイノベーションを人間の生活を変える、人間社会の力学そのものと表現していました。人間社会の力学だからこそ、なおさら自然科学だけの知識では不十分であり、ときに心理学や社会科学の知識も重要だという考え方でした。

確かにそうですね。私自身携わった新製品に対しては思い入れを深く持っています。これには個人差があるでしょうけれど、技術には情や念が移りやすいのだと思うのです。

かのシュンペーターはイノベーションを「創造的破壊(Creative Destruction)と表現しています。これに対して伊丹先生は、確かに破壊のプロセスは重要だが、最終的には創造に至らなくてはいけない、つまりは破壊的創造こそが重要だというお話でした。小沢一郎や小泉純一郎といった壊す人に長く人はついていけない。そうではなく、創る人には長くついていける、と。

■人々のドミノ効果で社会を動かす
人間社会においてドミノ効果を引き起こすに至るイノベーション。人々に感動を与え、その感動が他人へと伝染していく。このドミノ効果のドライバーとなるのが、コンセプト・ビジネスモデル・デザイン・ディスカバリーであり、その中でも最も大切なのがコンセプトだというお話でした。

■執筆のスタンス
印象に残った言葉として、性弱説があります。伊丹先生は性悪説はとらないそうです。かといって性善説でもない。むしろ「人は性善なれども弱い」存在、つまり性弱説なんだそうです。これは心に響く言葉でした。

■質疑応答
最後に自分からも質問を投げかけました。技術に生きる製造業にあって、我々のような事務系の人材に対してのメッセージを求めたのです。

これに対して伊丹先生は、「とにかく四の五の言わずにやれ」という強いメッセージでした。これには僕より前に質問した方への回答からの延長であり、その前後をくみ取らないと正確なニュアンスにならないと思いますが、とにかく思った通りにやってみろ、ということなのだと思いました。

しかし浅はかな質問でした。メッセージがほしいというのはあまりにも漠然としていたなと。この質問力の弱さは、やはり対象書籍をよく読み切れなかったことの不安の裏返しなのだと思いました。準備が足りませんでしたね。

ちなみに暗に弊社を特定したところ、「ああその会社は大変だ」とおっしゃっていました・・・

ちなみに、今回の講演会は昨年のワークライフバランス勉強会で知り合いになった岐阜在住の賢明なる読書家さんと共に参加しました。 3月までしばらく東京に滞在なさるということで、また機会をみてご一緒したいと思います。

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佐々木かをりさんセミナー:主役力を高める時間管理術(2009/12/2)@弊社内

先週水曜日の定時後、佐々木かをりさんの講演会が社内でありましたので参加してきました。労組の執行委員になった後輩に「是非佐々木さんを呼んで!」とお願いしておいた甲斐がありました。よくやってくれました。すばらしい!

一昨年の年末、翌年初からの異動に伴い、自分をリセットしたいという意味を込めて手帳を本格的につけようと決心し、手に取ったのが「佐々木かをりの手帳術」。この本を読んで、人生の主役は自分自身である。そして脚本家でもあるという表現に強い共感を覚え、 つけ始めたアクションプランナー

恥ずかしながらそれまで手帳による予定管理が全く身にならなかった僕でしたが、驚くくらい自分のものとして身につきました。

そんな佐々木さんの講演でしたので、本当に心待ちにしていました。基本的には著作である上述の「佐々木かをりの手帳術」に即したものでしたので、話の内容に個人的には新規性はなかったものの、佐々木さんのメッセージを直接聞けたことは素晴らしい体験でした。

さて、いくつかアウトプットしてみます。

■I statement + 全力で聴く
まず、冒頭から繰り返しおっしゃっていた「I statement」。これはイー・ウーマンのサイトではおなじみの表現ですが、「自分自身の体験や意見を表明すること」。一般論を語るのではなく、「私は」と自分を主語にすることによる主張を展開し合うというものです。

手帳術に限らず、こういった講演会ではやはり「I statement」が基本でしょう。佐々木さんの成功の方程式は僕のそれとは完全に一致するわけではないし、色々な人の色々なエッセンスを取り込んだ自分流をいかに構築するか。

これを忘れてしまい、「講師が素晴らしい解決策を教えてくれる」「この話をききさえすればすべてが解決する」という気持ちで臨むのは危ういと思います。

そして全力で聴くこと100%の集中力で聴くことで、時間の満足度を上げる。これは上述の手帳術にも記載があった内容です。気ぜわしい状態ではなく、集中して聴くことの重要性。

現に隣の人は「まるで自社の手帳の宣伝だ」と途中から鼻息荒くしていました。たしかにそういう側面もあったと思いますが、そうであってもそういう態度で臨むのはあまりにももったいない。またそういった評価は会場を退出してから冷静にすればよく、周囲の参加者に対してマイナスのオーラを出すべきではないと思います。

■主役力とは
自分の人生は自分が主役。人生を主体的に生きる。魔法のように誰かが幸せにしてくれるわけではない。自分自身が自分を幸せにするのである。

自分が幸せだと、周囲を幸せにできる。
自分が幸せだと、周囲に幸せが集まってくる。
自分が幸せだと、やる気が出る。
自分が幸せだと、仕事の成果があがる。

とにかく自分が人生の主役として如何にHappyになるかというのが佐々木さんの考え方の根底にあります。

■そのほかのキーワード                

  • 手帳は「備忘録」ではない。また時間管理と言いながらも、管理しているのは時間ではない。管理するのは「行動」や「マインド」である
  • 手帳が主役ではない。自分が主役である。
  • どうしたら自分の存在が周囲/地球に役立つことができるかを考える。
  • 多様な人に会い、多様な考え方に触れる。そのアイデアをつなぎ合わせる。
  • 出会う、考える、聴きに行く、参加する。

■質問①:グループウェアの利用について
質問がいくつか出ましたが、僕自身気になっていたことが質問されました。

イー・ウーマンではスケジュール共有のためのグループウェアを利用していないようです。それぞれのアクションプランナーを突き合わせて予定の調整をするのだとか。

人の満足度は、本人がコミットメントしたときに高まるというのがその理由でした。それぞれの持ち時間を突き合わせ、それぞれがコミットメントをして予定を入れるスタイル。なので佐々木さんはデジタルグループウェアはお嫌いだそうです。

これは、規模の小さな会社や組織ではうまくいくのだと思いますが、弊社のような大きな組織だとなかなかうまくいくことではありません。それぞれの仕事が進みやすいようにという配慮や、調整にかかる時間を短縮するためにも、グループウェアはやはり必要だと思っています。

ただ、アクションプランナーをつけてそこだけで予定を管理し始めると、グループウェアへの入力が疎かになるものです。手帳で予定を変えて、Web上でも変える。Web上に同僚が入力した予定を、手帳に書き加える。僕はこの作業を100%やりきることは難しいです。少なくとも、自分にはということですが。

そうなると、やはり少なくともツール側に入力を補助する機能や、入力された予定を通知する機能などがないと、両立はうまくいかないでしょうね。

■質問②:PROJECT AT A GLANCEの使いこなしについて
僕からも質問してみました。アクションプランナーで最も困っていた問題点である、「PROJECT AT A GLANCEをうまく使いこなせない」という点です。自分の脚本を一元化する、という意味では唯一の矛盾点とも言えるPROJECT AT A GLANCE。二年間全くなにも書き込めていません。

この質問に対して佐々木さんからは、「直接バーティカル部分に書き込めてうまくいっているのなら、使わなくてもよい」という予想外のコメント。やはり二重管理になるということは避けるべきであり、バーティカルの予定欄でうまくいくのであればここは使わなくてよいというお話。佐々木さんご自身もほとんど使っていないとのことでした。

■所感
佐々木さんはサーモンピンクが鮮やかなジャケットを纏い、会場の会議室を縦横無尽に歩いて次々と聴講者に質問して語りかけながら講演を進行していました。この声質はとてもハリがあり、聴きやすい。I statement述べられるご自身の見解が非常に力強い印象でした。

こちらも全力で聴き、全力でメモをしました。そして、思ったのはやはり自分がHappyになるための脚本が手帳なのだということ。

このことが「佐々木かをりの手帳術」を読んでから二年、自分の中からやや抜け落ちていました。ここのところ日々の生活に忙殺されていて、まさに脚本のない状態に陥っているかのようでした。手帳をつける習慣は付いたものの、「なぜ手帳をつけるのか」という基本に立ち返ることができ、この意味だけでも出席した価値がありました

小室さんの手帳を来年は使用することを決め、12月から使い始めています。ほかの手帳を使ってみて改めてわかるアクションプランナーの使いやすさ。色々とまた悩んでおります。続報は改めて。

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